proteomics-hero-295x130

タンパク質バイオマーカーの探索

タンパク質および関連分子が、しばしばトランスレーショナル研究において注目されます。 これらは、診断マーカーおよび治療薬の両方として大きな潜在性を有しています。 トランスレーショナルプロテオミクスでは、臨床関連の潜在的なタンパク質バイオマーカーの探索や、マーカーとしてのタンパク質の確実な同定から確認および検証へのできるだけ早急な移行が不可欠です。 タンパク質パスウェイの研究、翻訳後修飾の特性評価、タンパク質の発現プロファイリング、プロテオフォームの特性評価も、トランスレーショナル研究の一般的な要素です。 サーモフィッシャーサイエンティフィックは、タンパク質研究に向けた液体クロマトグラフィー質量分析計ソリューションにおける世界的なリーダーです。 当社のサンプル調製テクノロジー、機器システム、およびデータ解析ソフトウェアは、プロテオミクス知識の限界を拡張し続けています。

関連する動画

ハーバード大学医学部の Steven Gygi 博士が、多重化プロテオミクスの有効性と、新しい多重化プロテオミクスセンターについて解説されています。

ケンブリッジ大学の Kathryn Lilley 博士が、タンパク質の細胞内局在と、質量分析と質量標識によるタンパク質の分布と機能の実態像を得る方法について論じておられます。


プロテオミクス:探索からルーチンへ

トランスレーショナル研究の初期段階には、推定バイオマーカーの探索があります。その過程では、膨大な数の分析対象化合物を分離検出し、相対定量にて興味深いタンパク質やその他の化合物を同定できる装置およびワークフローメソッドが必要となります。  バイオマーカーの確認、アッセイの開発、検証作業まで研究が進むと、対象検体の数が大幅に絞られると同時に、極めて高い定量感度およびサンプルスループットを実現することが最も重要な課題となります。

  1. 探索 - サンプルの同定、特性評価、候補ターゲットリストの定義付け、生物学的解釈
  2. 検証 - 候補(過去に検出された検体サブセット)ターゲットを標的定量し、検証データを生成
  3. 確認 - より多数のサンプルを対象に「検証済み」候補を標的定量し、生物学的変動を説明

新たな段階への移行 - ルーチン検出用のアッセイが開発されています

proteomonics

関連する動画&e-learning

マウントサイナイ病院およびカナダのトロント大学に勤務する Eletherios Diamandis 博士と Andrei Drabovich 博士が、トランスレーショナルプロテオミクスについて、およびバイオマーカーの探索業務をがんやその他の疾患の診断検査に応用することの難しさについて語ります。

探索

proteomics-discovery

トランスレーショナルプロテオミクスの探索段階においては、潜在的バイオマーカーとして科学的に興味深い特徴的な含有量のタンパク質の同定とキャラクタリゼーションが行われます。 高分解能精密質量(HR/AM)質量分析を使用して、推定バイオマーカーのリストが生成され、そのリストの確認と検証が行われます。 Thermo Scientific™ Orbitrap Fusion™ および Q Exactive™ 質量分析計は、バイオマーカーの探索に必要な高品質かつ情報の豊富な HR/AM データを生成します。Thermo Scientific™ Proteome Discoverer™ ソフトウェア、Pinpoint™ ソフトウェア、および SIEVE™ ソフトウェアはすべて HR/AM データに対応しており、探索実験の成功に大きく寄与することができます。

詳細情報:


標的メソッドの開発

Targeted-method-development

想定されるタンパク質バイオマーカーの検証と確認においては、少ない数のターゲット化合物の分析が行われますが、分析されるサンプルの数は多くなります。 従来、トリプル四重極質量分析計が用いられている高スループットのターゲット分析は、Thermo Scientific™ TSQ シリーズトリプル四重極質量分析計で実施できますが、高分解能精密質量 Q Exactive 四重極/Orbitrap ハイブリッド分析計でも行うことが可能です。 Thermo Scientific™ Pinpoint™ ソフトウェアは、特にワークフローのこの段階で発生する定量データの取得とメソッド改良を容易にするよう設計されています。

詳細情報: