ワクチンの特性評価、検証、モニタリングに対する包括的ソリューション

タンパク質ベースのワクチンは、病原体由来の精製または組換えタンパク様抗原から構成されています。その中には、ウイルスに似た粒子へと自己組織化するタンパク質である、ウイルス様粒子(VLP)ワクチンも含まれます。サブユニットワクチンは通常、免疫応答を高めるためにアジュバントを必要とします(アジュバント固有の分析についてはワクチン製剤およびプロセス残留物の説明を参照)。組換えタンパク質は、バイオリアクターの細胞内での増殖と精製を経た後、製剤に利用されます。ワクチンが規制当局に認可されるには、詳細な特性評価を行い、純度/不純物モニタリング(CQA)用の基準を設定して、製品としての安全性と有効性を確認することが必要です。

生体分子の分離

HPLCシステム

荷電化粒子検出

ICシステム

質量分析

クロマトグラフィーデータシステム

BioLC Columns
BioLCカラム

Vanquish Horizon
Vanquish Horizon
および
Vanquish Flex UHPLCシステム

Vanquish Charged Aerosol Detectors (CAD)
Vanquish荷電化粒子検出器(CAD)

 

Ion Chromatography (IC) Systems

イオンクロマトグラフィー(IC)システム
Orbitrap Exploris Mass Spectrometer

Orbitrap Exploris質量分析計
Chromeleon 7.3 CDS

Chromeleon 7.3 CDS

ワクチン特性評価の主な用途

  • 高次構造解析
  • インタクトタンパク質分析ワークフロー
  • タンパク質凝集体分析
  • 堅牢なチャージバリアントプロファイリング
  • グリカンプロファイリングの完全なソリューション
  • インタクトグリコフォーム分析
  • グリコペプチドワークフロー
  • ペプチドマッピング
  • 残留宿主細胞タンパク質の分析(HCP)
  • QC/ロットリリース用のペプチドマッピング
  • 遊離グリカンモニタリング

多種多様なワクチン生体分子の特性評価

ワクチンに関連した生体サンプルを、高い分解能と効率で分離します。当社独自の生体サンプル用カラムは、タンパク質、ペプチド、モノクローナル抗体、糖鎖、核酸などの分離に適した専用のケミストリ設計がなされています。

クロマトグラフィー消耗品のリソースおよび情報
各自の分析に適したケミストリを選択

詳細を読む

確かな信頼性でワクチン開発を促進

Thermo Scientific Vanquish HPLC/UHPLCシステムは、最先端の液体クロマトグラフィー装置です。Vanquish LCプラットフォームは、品質や使いやすさを犠牲にすることなく、性能、再現性、および信頼性が向上しています。Vanquish LCシステムは、もっとも難度の高いワクチン分析の課題をも解決する汎用性を備えています。

詳細を読む

最終的なワクチン製品の安全性を確保

柔軟性に優れたThermo Scientific Dionexイオンクロマトグラフィー(IC)システムは、異なるメソッドの開発、探索、実行を同時に遂行する自由度を提供します。卓越した堅牢性と機能を備えた独自のICテクノロジーを活用することにより、製剤の正確な同定とモニタリングや、残留成分の処理が可能となり、適切なアジュバント濃度を簡単に確保できます。

OTC医薬品中のアルミニウムの測定(英語)
Dionex ICシステムがイオン分析にもたらすメリットを確認

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製剤やアジュバントを含む非発色団に対するユニバーサルな検出と定量

Thermo Scientific Vanquish UHPLCシステムと荷電化粒子検出(CAD)がもたらす分離速度と分解能をご活用ください。CADにより強化された線形ダイナミックレンジと、正確で一貫した応答性は、実質的にあらゆる物質の検出と定量を可能にします。CADを使用することにより、化合物の構造に関わらず、低レベルの不純物や有効活性成分(API)およびその他の化合物を同時に測定できます。

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ワクチンの包括的な特性評価

Thermo Scientific Orbitrap Exploris質量分析システムは、次世代のワクチン製品に対応する最高レベルの性能を備えた、定量型高分解能精密質量(HRAM)液体クロマトグラフィー質量分析計(LC-MS)です。拡張されたポートフォリオが卓越したパワーをもたらし、個々の分析要件への対応、最先端のワクチン医薬品の包括的な特性評価、開発の加速を実現します。

The Expanding Role of Mass Spectrometry in the Field of Vaccine Development

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徹底した追跡、コンプライアンスの簡素化、生産性の向上

単一のソフトウェアプラットフォームで、生産性とコンプライアンスを確保します。最新のThermo Scientific Chromeleon 7.3クロマトグラフィーデータシステム(CDS)は、ラボのIT構成に不可欠な要素であり、今日のクロマトグラフィーおよび質量分析データの規制に準拠した効率的で信頼性の高い処理に必須のシステムです。データの品質を確保し、装置の制御から生データの保存と処理、最終的な結果の生成まで、すべての分析プロセスを管理します。

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多種多様なワクチン生体分子の特性評価

ワクチンに関連した生体サンプルを、高い分解能と効率で分離します。当社独自の生体サンプル用カラムは、タンパク質、ペプチド、モノクローナル抗体、糖鎖、核酸などの分離に適した専用のケミストリ設計がなされています。

クロマトグラフィー消耗品のリソースおよび情報
各自の分析に適したケミストリを選択

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確かな信頼性でワクチン開発を促進

Thermo Scientific Vanquish HPLC/UHPLCシステムは、最先端の液体クロマトグラフィー装置です。Vanquish LCプラットフォームは、品質や使いやすさを犠牲にすることなく、性能、再現性、および信頼性が向上しています。Vanquish LCシステムは、もっとも難度の高いワクチン分析の課題をも解決する汎用性を備えています。

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最終的なワクチン製品の安全性を確保

柔軟性に優れたThermo Scientific Dionexイオンクロマトグラフィー(IC)システムは、異なるメソッドの開発、探索、実行を同時に遂行する自由度を提供します。卓越した堅牢性と機能を備えた独自のICテクノロジーを活用することにより、製剤の正確な同定とモニタリングや、残留成分の処理が可能となり、適切なアジュバント濃度を簡単に確保できます。

OTC医薬品中のアルミニウムの測定(英語)
Dionex ICシステムがイオン分析にもたらすメリットを確認

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製剤やアジュバントを含む非発色団に対するユニバーサルな検出と定量

Thermo Scientific Vanquish UHPLCシステムと荷電化粒子検出(CAD)がもたらす分離速度と分解能をご活用ください。CADにより強化された線形ダイナミックレンジと、正確で一貫した応答性は、実質的にあらゆる物質の検出と定量を可能にします。CADを使用することにより、化合物の構造に関わらず、低レベルの不純物や有効活性成分(API)およびその他の化合物を同時に測定できます。

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ワクチンの包括的な特性評価

Thermo Scientific Orbitrap Exploris質量分析システムは、次世代のワクチン製品に対応する最高レベルの性能を備えた、定量型高分解能精密質量(HRAM)液体クロマトグラフィー質量分析計(LC-MS)です。拡張されたポートフォリオが卓越したパワーをもたらし、個々の分析要件への対応、最先端のワクチン医薬品の包括的な特性評価、開発の加速を実現します。

The Expanding Role of Mass Spectrometry in the Field of Vaccine Development

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徹底した追跡、コンプライアンスの簡素化、生産性の向上

単一のソフトウェアプラットフォームで、生産性とコンプライアンスを確保します。最新のThermo Scientific Chromeleon 7.3クロマトグラフィーデータシステム(CDS)は、ラボのIT構成に不可欠な要素であり、今日のクロマトグラフィーおよび質量分析データの規制に準拠した効率的で信頼性の高い処理に必須のシステムです。データの品質を確保し、装置の制御から生データの保存と処理、最終的な結果の生成まで、すべての分析プロセスを管理します。

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以下から用途を選択し、タンパク質ベースワクチン分析における各製品の特性評価アプローチの詳細をご覧ください。

水素重水素交換(HDX)

Orbitrap Eclipse Tribrid MSを用いたOrbitrapベースのHDX MSは、タンパク質構造、構造のダイナミクス、タンパク質間相互作用の分析を行う堅牢なメソッドを提供します。タンパク質ベースのワクチン開発では、微小な、しかし決定的な局所的構造変化が、安全性と有効性に影響を与える可能性があるため、完全な構造特性評価を行うことが重要です。

Hydrogen Deuterium Exchange (HDX)

インタクト質量分析

タンパク質ベースのワクチンの特性評価で用いられる分析ツールの中でも、高分解能精密質量(HRAM)を用いた質量分析は、さまざまなグリコフォームやタンパク質バリアントの定量において、その重要性が高まっています。UHPLCとOrbitrapベースの質量分析計を組み合わせた新しいメソッドにより、プロテオフォームのプロファイルに関する情報を迅速に取得でき、創薬、開発、QCにおいて各種タンパク質ベースのワクチンを直接比較できます。

Intact Mass Analysis

タンパク様抗原の凝集は、ワクチン投与量を誤らせたり、望ましくない免疫応答をもたらす可能性があります。このため、安全性と品質保証を確保するには、タンパク質凝集体のモニタリングが重要です。

Protein Aggregate Analysis

サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)は、タンパク質凝集体の分析において、もっとも一般的に使用されているメソッドです。SECでサンプル分子が通過するカラムには、サイズに基づいた分子種の分離を容易にするため、多孔質ポリマーないしシリカビーズが充填されています。

タンパク質凝集体のルーチン分析向けに設計されたGMP準拠ソフトウェア

メソッド作成から最終報告まで、エンタープライズ環境でタンパク質凝集体アッセイを実行できます。Chromeleon 7.2クロマトグラフィーデータシステム(CDS)ソフトウェアを使用して、ラボラトリーのワークフローを合理化できます。このソフトウェアは、GMPに準拠したバイオ医薬品製造およびQA/QC環境向けに、優れた装置制御、自動化、およびデータ処理を提供します。

荷電状態の存在は、タンパク質ベースのワクチンの構造と安定性に大きな影響を与える可能性があります。そのため必要となるのが、タンパク質ワクチンの電荷プロファイルと微小不均一性の正確な特性評価です。

Robust Charge Variant Profiling

当社の次世代陽イオン交換カラムでは、カラムの寿命とメソッドの堅牢性が向上しています。Thermo Scientific MAbPac SCX-10 LCカラムは、治療用タンパク質および関連するバリアントの高効率かつ高分解能の分析に適しています。独自のペリキュラー充填剤が、治療用タンパク質変異体の高分解能での分離を可能にします。ポリマービーズ表面に形成された親水性層により、樹脂との疎水性相互作用が抑制され、高効率なピークが得られます。当社独自の表面のグラフト化陽イオン交換基はpH選択性を制御し、高分離能を実現します。

メソッド構築から最終レポート作成までのエンタープライズ環境において、HPLC、UHPLC、LC-MSによるタンパク質チャージバリアントのルーチン分析を行うには、タンパク質チャージバリアントのGMP試験用クロマトグラフィーデータソリューションをご利用ください。

バイオ医薬品糖タンパク質の複雑なグリコシル化パターンは、バイオ製造プロセスの変化により容易に仕様から逸脱する可能性があります。規制要件を満たすため、メーカーはタンパク質のグリコシル化についての特性評価と、その臨床活性との関連付けを慎重に実施する必要があります。糖タンパク質の完全な分析とは、糖鎖の1次構造と修飾部位に関する情報を示すことです。

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分析内容 - 製品に含まれているグリコフォームの数

インタクトレベルでタンパク質グリコシル化の迅速分析を行います。インタクトグリコフォームの組成をすばやく簡単に測定し、プロセスに関する決定を瞬時に行えます。迅速な分離と正確な糖タンパク質質量分析(MS)により、プロセスに起因するグリコシル化の差異を確認できます。

Intact Glycoform Analysis

分析内容 - 製品中のグリカンの存在部位

グリコペプチド分析では、標準的なペプチドマッピング分析のワークフローと同様、電子移動解離(ETD)や高エネルギーCトラップ解離(HCD)といった高度なLC-MS/MSフラグメンテーションテクニックを用い、Thermo Scientific Orbitrapベースの質量分析を使用してグリコシル化部位についての情報を得ることが可能です。詳細を見る:完全なグリコペプチドの特性評価を実現する多様なフラグメンテーション

Glycopeptide Workflow

高度なフラグメンテーションテクニックとThermo Scientific Orbitrap Eclipse Tribrid質量分析計を使用することで、グリコシル化の正確な位置を特定できます。ここでは、各種のフラグメンテーションテクニック(CID、HCD、ETD)とイオン化スペクトル(EThcDなど)や製品に依存する手法(HCDpdETDなど)を組み合わせることが可能で、これによりHCDとETDスペクトルのペアを作成することができます。MSnの任意のステージにおいて、イオントラップまたはOrbitrap質量分析計により行われるフラグメントイオン検出は、グリコペプチドの同定や位置特定のようなもっとも難度の高いアプリケーションにも、かつてないレベルの汎用性とパフォーマンスを提供します。

ホワイトペーパーを読む:グリカンおよびグリコペプチド分析用Orbitrap Fusion MS(英語)

タンパク質ベースのワクチンや医薬品の開発から、臨床試験、バイオプロダクションやQA/QCまで、ペプチドマッピングは今なお重要な分析手法となっています。

Peptide Mapping

HCPは、タンパク質ベースのワクチン製品に含まれる、プロセスに起因する低レベルのタンパク質不純物で、製造時の宿主生物に由来しています。組換えタンパク様抗原の発現時には、宿主細胞系により多くの内因性タンパク質が発現する可能性があります。これらのHCP汚染物質では、精製後も低レベルのコンタミネーションが残留し、精製が困難となる可能性があります。宿主細胞タンパク質(HCP)は有効性に影響を与えたり、免疫原性を引き起こす可能性があります。プロセスに起因する潜在的不純物としての残留HCPの検出と定量は、規制当局のガイドラインに準拠するバイオ医薬品企業にとって非常に重要です。

Residual Host Cell Protein Analysis (HCPs)
 Orbitrap Exploris 480質量分析計Orbitrap Exploris 240質量分析計
 Orbitrap Exploris 480 Mass SpectrometerOrbitrap Exploris 240 Mass Spectrometer
利点コンパクトなフットプリントで、卓越した簡便性を備えています。新たなレベルの分析機能は、宿主細胞タンパク質汚染物質の包括的な同定と定量に必要な、定量精度と選択性を提供します。バイオ医薬品の完全な特性評価を実現し、より多くの宿主細胞タンパク質の同定、定量、検証を、自信を持って迅速に実施できます。
分解能m/z 195で480,000m/z 200で最大240,000
スキャン速度最大40 Hz22 Hz
質量範囲40~6,000 m/z(BioPharmaオプションで最大8,000 m/z4~8,000 m/z
ダイナミックレンジOrbitrapで検出した単一マススペクトル内で>5,000Orbitrapで検出した単一マススペクトル内で>5,000
質量精度:内標準法:<1 ppm RMS、外標準法:<3 ppm RMS内標準法:<1 ppm RMS、外標準法:<3 ppm RMS

ペプチドマッピング用メソッドの開発と評価でしばしば行われているのは、UVとMSでの検出を組み合わせておき、UV検出のみを用いるルーチン環境への移行を簡素化するというものです。ハイスループットなワークフローでのペプチドマッピング分析は、タンパク質の同一性の確認、PTMの特性評価、安定性の調査を目的として実行されます。

Monitoring and quality control (QC) methods: Peptide Mapping for QC/Lot release

グリカンを分析前に誘導体化しておくのはよくある処置ですが、これはルーチン環境にてラベルフリーでN型グリカンとO型グリカンを分析する場合にも非常に有用です。その際にはイオンクロマトグラフィー(IC)または液体クロマトグラフィーと荷電化粒子検出を併用するのが一般的です。

Release glycan monitoring

IC分析法は感度と選択性が高く、電荷、サイズ、組成、異性体、連鎖に基づいてグリカンを分離できます。

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Thermo Scientific Vanquish Flex UHPLC

製品情報:ここで解説したすべてのモニタリングと品質管理メソッドに不可欠な規制準拠クロマトグラフィーソフトウェア

製品情報

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  • BioPharma Finderソフトウェアによるタンパク質およびオリゴヌクレオチドバイオ医薬品の特性評価
  • BioPharma Finderソフトウェアによる詳細なタンパク質特性評価、インタクト質量分析、ペプチドマッピング、新しい宿主細胞タンパク質ワークフロー
  • BioPharma Finderソフトウェアによる詳細なオリゴヌクレオチド特性評価、インタクト質量分析、オリゴヌクレオチド分析、mRNAマッピング
  • GlycanExplorerソフトウェアによるバイオ医薬品グリカンのハイスループット特性評価
  • Proteome Discovererソフトウェアによるプロテオフォームレベルの洞察力を向上させる定量的トップダウンプロテオミクス

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