Invitrogen ABfinity組換えウサギモノクローナル抗体のプラットフォームは、リン酸化特異的抗体などの翻訳後修飾に対する抗体の産生に特に有効です。Abfinity抗体の産生プロセスは、ウサギ免疫系の自然多様性を利用しており、マウス内で産生させた抗体より高い親和性と特異性を持つ抗体を産生する傾向があります。また、バイオ製造プロセスが標的とするリン酸化状態を認識できる単一のクローンを同定します。ABfinity抗体は、ポリクローナル抗体の安定性とモノクローナル抗体の特異性を組み合わせています。さらに、ABfinity抗体は組換え体であるため、抗体の性能はロット間で一貫しており、その後の動物への免疫化が不要で、クローンドリフトの恐れもありません。
700以上の抗体を含むカタログ
現在、700を超えるABfinity組換えウサギ抗体が存在し、このうち100以上が特定のリン酸化のために開発されています。ウサギモノクローナル抗体の他に、弊社は組換えポリクローナル抗体であるABfinityオリゴクローナル抗体を産生しています。これらの抗体は、ポリクローナル抗体に見られる様々な結合特性、ならびに組換え抗体だけに見られるロット間の再現性をもたらすよう設計されています。
徹底したサンプルスクリーニングと性能試験により、最終製品の品質が保証されます
全てのABfinity抗体は、製造中に数回のスクリーニングが実施されます。これにより、目的の用途における性能が実証されたクローンを同定することができます。最後に可能な場合、活性化されたターゲット上の抗体を試験し、特定のリン酸化に対する抗体の特異性を確認します。
産生方法と産生過程でのサンプルスクリーニング、更には性能試験を組み合わせることで、ABfinityリン特異的抗体は、細胞内の重要なリン酸化を調べるための非常に特異的で高感度なツールになります。
リン酸化特異的フローサイトメトリー抗体 の性能試験
弊社の各リン酸化特異的フローサイトメトリー抗体および関連バッファーは様々な性能試験の対象となっています。弊社の目標は全 フローサイトメトリー実験において、抗体が期待された性能を発揮することを研究者に信用していただくことです。
性能テストには以下があります:
- パスウェイ特異的試験—異なるパスウェイが誘発された細胞のパネルを検証します。リン酸化特異的染色は、パスウェイが活性化されている細胞においてのみ見られます。
- 細胞型特異的試験—リン酸化特異的染色が、目的のタンパク質が発現される細胞型でのみ見られることを検証します。
- アプリケーション試験—ウェスタンブロット、ELISA、および免疫化学を含め、抗体が期待通りの性能を発揮するかを試験します。
- バッファー互換性試験—各リン酸化特異的抗体を3つの異なるバッファー系で試験し、どの抗体が最も良く作用するかを決定します。
- 交差反応性試験—各リン酸化特異的抗体をヒトおよびマウス細胞で試験し、種交差反応性を測定します。
- 競合的性能—弊社の抗体を競合と比較し、同等またはそれ以上の性能を確保します。
International Working Group on Antibody Validationによる、抗体特異性の検証のためのガイドラインの提案
抗体の特異性や利用法の検証方法を標準化するための国際的ワーキンググループ、International Working Group on Antibody Validation (IWGAV) は、抗体の特異性を検証するための一連のガイドラインを発表しました:
抗体検証のための提案、Mathias Uhlen、Anita Bandrowski、Steven Carr、Aled Edwards、Jan Ellenberg、Emma Lundberg、David L Rimm、Henry Rodriguez、Tara Hiltke、Michael Snyder & Tadashi Yamamoto、Nature Methods (2016) doi:10.1038/nmeth.3995。
アプリケーション試験は抗体が特定のアプリケーションで機能することを検証しますが、性能テストは抗体が目的とするターゲットに実際に結合するかを検証します。
このガイドラインではいくつかの「ピラー(柱)」が紹介されており、それぞれ、目的のターゲットへの抗体の結合を検証する手法となっています。免疫沈降 - 質量分析ピラー(IP-MS)は、免疫沈降で捕捉されたタンパク質に特異的なペプチド配列を、実際に表示するという独特な試験方法です。(こちらのIP-MSを参照下さい)。ノックアウトおよびノックダウン法による遺伝子組換えは、特定の遺伝子の量を減少させることによって特定のタンパク質を排除して特異性を検証します。マルチプルエピトープ法は、同じ標的上の異なるエピトープに対する抗体を利用して、両方の抗体の特異性を検証します。
IWGAVは、タンパク質研究の分野において様々な研究に関心を持つ国際的な研究者による独立したグループです。IWGAVは、抗体性能試験における規模と範囲について、抗体生産者とユーザーの両方に対して重要な提言をしてきました。サイエンスに携わる世界的リーダーであるサーモフィッシャーサイエンティフィックは2015年、IWGAVに経済的支援を提供し、業界標準の開発を率先し、抗体の特異性と再現性における共通の課題に取り組みました。
詳細はIP-MS および knockout/knockdown 性能試験をご覧下さい。
Invitrogen抗体の性能試験の、IWGAVガイドラインへの整合化
研究抗体は革新と発見には重要ですが、特性の低い試薬の使用は生体医科学の厳密さや再現性を阻害する場合があります。International Working Group on Antibody Validationは、抗体性能試験のガイドラインを提供することでこの問題に取り組んでいます。これらのガイドラインに沿って、サーモフィッシャーサイエンティフィックは抗体性能の基準の再定義に取り組んでいます。新たに提案された抗体性能試験の概念的なピラーに従い、一連のInvitrogen抗体の特異性を試験し、また弊社の抗体の性能試験データを幅広く提供しています。標的タンパク質により決まる生物学的手法やエピトープマッピング、抗体シーケンシングの他に、IP-MSやCRISPR、siRNAを用いて抗体を試験するための開発が既に始まっています。またマルチプルプラットフォームでの幅広いアプリケーション性能試験を提供しています。弊社の製品詳細ページより、標的特異性とアプリケーションの両方に関する広範なデータが閲覧でき、ご希望の実験アプリケーションにおいてInvitrogen抗体が優れた性能を発揮することを確認いただけます。
広範囲に性能試験された抗体の例を参照してください
弊社の様々な全 Invitrogen 抗体について、thermofisher.com/antibodiesから検索してさい。